本日より本格的にブログをスタートします、理学療法学を学ぶ大学生で、スイミングスクールでコーチをしているShiroです。
今回は、日々の指導の中で多くの子どもたちに共通して見られるもったいないフォームについて、現場で感じたことをまとめてみます。
専門的な話はできるだけ控えつつ、
「なぜそうなりやすいのか」
「なぜすぐには直らないのか」
を中心にお伝えできればと思います。
現場でよくみられる2つの非効率なフォーム
スイミングスクールでは、年齢や泳力に関わらず、子どもたちが無意識のうちに身につけてしまうフォームがあります。
私が担当しているクラスで特によく見かけるのが、次の2つです。
- 膝から下だけを動かしてバタ足をしてしまう
- クロールのリカバリー動作(腕を前に戻すこと)で、手が水の中から出てこない
一見すると別々の問題に見えますが、指導を続ける中で、これらには共通する背景があるのではないかと感じるようになりました。
①膝から下だけでバタ足をしてしまう

スイミングスクールに通い始めた子どもたちの多くが、最初はこういったバタ足になってしまいます。
本来、バタ足は股関節から脚全体を動かすことが理想とされ、膝を大きく曲げすぎると水の抵抗が増えてしまいます。
しかし子どもにとっては、
「膝から下をパタパタと動かす」
という方が、感覚的にも動かしやすいのが現実です。
そのためスクールでは、
- 腰掛けキック
- 壁をつかんでのキック
- ビート板を使ったキック
といった段階的な練習を行いながら、
「どこから脚を動かすのか」を声掛けと同時に少しずつ伝えていきます。
こういったフォームは子ども本人の問題ではなく、むしろ頑張ってバタ足をしようとしているからこそ自然とそうなってしまうものだと感じています。
②クロールのリカバリー動作を水の中で行ってしまう
もう一つ、比較的よく見られるのが、クロールにおいて腕を戻す際に手が水の中から出ていないフォームです。
こちらのフォームも、一生懸命に水をかいているのに、なかなか前に進めない原因になることがあります。
この場合、腕そのものよりも「肩の動き」を十分に使えていないことが多く、
言葉で説明するだけでは改善しにくい印象があります。
そのため私は、まず陸上で、「立った状態で肩に手を置き、肩を大きく回す動作」を行ってもらうことがあります。
実際に体を動かしてもらうことで、水の中でも自然と腕が外に出やすくなることが多いと感じています。

2つのフォームに共通すると感じた1つの原因
これら2つのフォームに共通していると私が感じているのは、
「手足を“根本から動かす”というイメージがまだ十分に持てていないこと」です。
水の中では、自分の手足がどう動いているのかを目で確認することがほとんどできません。
そのため子どもたちは、自分なりのイメージを頼りに、まずは自分の動かしやすい部分でなんとかして泳ごうとします。
腰掛けキックで脚の付け根を意識させたり、
陸上で肩を大きく動かす練習を取り入れたりするのは、
「正しい動きを“体で知る”ためのきっかけ作り」だと考えています。
まとめ
今回紹介した2つのフォームは、決して特殊なものではなく、多くの子どもたちが通る自然な過程だと感じています。
うまく泳げない理由は、努力不足やセンスの問題ではなく、
「体の使い方のイメージがまだ育っていないだけ」ということも少なくありません。
今回のテーマは理学療法学的には「運動学習」という分野で説明されると考えます。そこでは「自分の体がどう動いているか」を知ることも重要だと学びます。
指導の現場では、できない動きを無理に直すのではなく、
見える形・感じられる形で正しい動きを伝えていくことが大切だと、日々実感しています。
今後も、スイミングスクールや大学での学びを通して気づいたことを、
専門的になりすぎない形で発信していきたいと思います。


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